第30回体力・栄養・免疫学会大会・プログラム・抄録集

令和4年8月27日(土)・28日(日)

弘前大学大学院医学研究科附属健康未来イノベーションセンター大会議室(ハイブリッド開催)


学会大会長挨拶 「多様性を求めて」

体力・栄養・免疫学会会員の皆様におかれましては益々ご健勝、ご活躍のこととお喜び申し上げます。この度、体力・栄養・免疫学会の30回記念大会を弘前大学大学院医学研究科附属健康未来イノベーションセンターにて開催させていただくこととなりました。

毎年、恒例となっているとはいえ夏休み期間中にも関わらず多くの演題・参加申込をいただきましたこと心より感謝申し上げます。

今年で本学会も設立33年目を迎えます。私は第1回目より参加している数少ない会員の一人です。本学会は第12次日本南極地域観測隊(1970年-72年)に参加された菅原和夫先生(元弘前大学医学部衛生学講座教授)、故・三島昌夫先生(元国立公衆衛生院労働衛生学部)、綿貫知彦先生(元神奈川県衛生研究所)が年に一度集まり、お酒を酌み交わしながらそれぞれの近況を朝から夜遅くまで語り合うという趣旨で始まりました。またその中なかで、それぞれの先生方が指導される若手の研究者がその成果を発表し、今後について語り合う、特に、本学会の名称ともなっている体力学、栄養学、免疫学の研究領域の先生方、あるいは学会に参加された専門外の先生方からも貴重なアドバイスをいただく、そんなぼんやりとした感じで始まった学会です。第一回の群馬県の三島先生宅を皮切りに、それこそ日本全国を巡り、その大会ごとに大切な思い出を作りながら、多くの学びと人の出会いを生み出してきました。

今大会は「多様性を求めて!」をテーマとし、ご参加頂く先生方に活発なご討議をいただきたいと思っています。近年世界的にdiversityの重要性が叫ばれていますが、多種多様な分野の皆さんで構成される本学会は、まさに時代を先取りしてまいりました。このことを、30回の記念大会で皆さんとともに今一度実感したいと思います。

八月末とはいえ学会期間中はまだ残暑が厳しいと思われますが、ご参加いただく皆様の日頃の教育・研究の一助となるような実のある大会となりますことを祈念致します。また、久しぶりの大会開催でもありますので、会員同士ゆっくりと旧交を温めていただきたいと思います。

本大会開催にあたり、会員の皆様はじめ、多くの関係者の皆様にご協力、ご支援賜りましたこと、厚く感謝申し上げます。

第30回体力・栄養・免疫学会大会長

弘前大学大学院医学研究科社会医学講座

中路 重之


【歴代大会開催地ならびに大会長】

第1回平成3年8月24、25日群馬県北軽井沢三島昌夫(国立公衆衛生院労働衛生学部)

第2回平成4年7月29、31日青森県中津軽郡岩木町菅原和夫(弘前大学医学部衛生学)

第3回平成5年8月27、29日大分県大分郡湯布院町菅原和夫(弘前大学医学部衛生学)

第4回平成6年8月22、24日長野県北佐久郡軽井沢町町田和彦(早稲田大学人間科学部衛生公衆衛生)

第5回平成7年8月19、21日岩手県二戸郡浄法寺町西功(東京理科大学理工学部物理学科)

第6回平成8年8月20、22日東京都世田谷区塔尾武夫(日本体育大学副学長)

第7回平成9年8月22、24日福岡県中間市倉掛重精(大分医科大学保健体育)

第8回平成10年8月22、23日東京都新宿区町田和彦(早稲田大学人間科学部衛生公衆衛生)

第9回平成11年8月20、22日山口県小野田市西功(山口東京理科大学)

第10回平成12年9月1、3日青森県中津軽郡相馬村佐藤光毅(弘前大学教育学部保健体育)

第11回平成13年8月24、26日東京都港区熊江隆(国立公衆衛生院労働衛生学部)

第12回平成14年8月23、25日長崎県長崎市菅原正志(長崎大学教育学部保健体育)

第13回平成15年8月23、24日石川県金沢市萩野景規(金沢大学大学院医学系研究科環境生態医学)

第14回平成16年8月21、22日東京都千代田区大森佐興子(大妻女子大学社会情報学部)

第15回平成17年8月20、21日山口県宇部市芳原達也(山口大学医学部公衆衛生学)

第16回平成18年8月26、27日東京都新宿区勝村俊二(東京医科大学衛生公衆衛生学)

第17回平成19年8月31、9月1日東京都千代田区松崎一葉(筑波大学大学院人間総合科学研究科)

第18回平成20年8月30、31日大分県由布市佐分利能生(大分県立病院血液内科)

第19回平成21年8月22、23日埼玉県坂戸市林修(女子栄養大学栄養学部)

第20回平成22年8月28、29日青森県中津軽郡西目屋村中路重之(弘前大学大学院医学研究科)

第21回平成23年8月27、28日東京都港区坂口武洋(川村学園女子大学)

第22回平成24年8月24、26日石川県羽咋郡志賀町中村裕之(金沢大学医薬保健研究域)

第23回平成25年8月31、9月1日東京都世田谷区木村直人(日本体育大学)

第24回平成26年8月30、31日京都府京都市上京区海老根直之(同志社大学スポーツ健康科学部)

第25回平成27年8月22、23日東京都足立区小島尚(帝京科学大学)

第26回平成28年8月27、28日長崎県長崎市田井村明博(長崎大学環境科学部)

第27回平成29年8月26、27日埼玉県入間郡毛呂山町仁科正実(埼玉医科大学)

第28回平成30年9月1、2日宮城県仙台市泉区栗山孝雄(東北生活文化大学家政学部)

第29回令和元年8月24、25日愛知県名古屋市天白区梅田孝(名城大学薬学部)

第30回令和4年8月27、28日青森県弘前市中路重之(弘前大学大学院医学研究科)


大会参加者へのお願い

1) コロナ禍、入場の際には体温チェック、並びに消毒をお願いいたします。

2) 受付で名札を受け取り、期間中は名札を見えるようにご着用ください。

3) 参加費は当日のお支払いをお願いいたします。WEB参加の方には、お支払いについて後日連絡させていただきます。

4) 当日受付の方は、当日受付で大会参加費をお支払いください。

5) 新規に学会に入会される方は、学会本部受付にて入会手続きを行ってください。

6) 学会本部受付で、年会費の支払いができます。年会費の納入にご協力ください。

7) クロークを準備いたしますので、ご利用ください。

8) 昼食を持参された方は、会場内(イノベーションセンター)をご利用ください。

9) 本学の敷地内は、全面禁煙になっております。併せて、正門や通用門を出た所での喫煙は、近隣住民の迷惑になります。喫煙はご遠慮ください。

10) 学内には駐車スペースが限られておりますので、車でお越しの方はなるべく近くのコインパーキングをご利用ください。


発表者・座長へのお願い

Ⅰ 発表者の方へ

1)スライドは、8月25日(木)16時までにご提出ください。

2)スライドの作業環境は、OSはWindows10、PowerPoint2016を準備しております。

3)発表前のセッションまでに、スライドの確認をお願いします。

4)発表前は、次演者席にお着きください。

5)一般講演は、発表9分、質疑応答3分の合計12分です。

6)予鈴は8分で1回、9分で2回、12分で3回とします。

7)発表スライドのページ送りは演者ご自身でお願いいたします。

8)終了したスライド原稿は学会終了後に事務局が責任をもって消去いたします。

Ⅱ 座長の方へ

1)ご担当セッション開始予定の3分前までに、会場にお入りください。

2)一般講演は、発表9分、質疑応答3分の合計12分で、予鈴は8分で1回、9分で2回、12分で3回とします。

3)円滑な発表が行われるようにご協力くださいますよう、お願いいたします。


大会抄録作成のお願い

本学会では、大会で発表された講演について「体力・栄養・免疫学雑誌」の大会

抄録に原稿をお願いしています。原稿は以下に示す「投稿規定」に従って作成し、

11月1日までに学会事務局宛にメール添付(送信先:daisy2@hirosaki-u.ac.jp)で送付してください。なお、大会会場にて記入例を配布致します。

【投稿規程】

(1)横書きで、用紙はA4判を用いる。提出の際は本学会ホームページに掲載してあるマージン等の形式に従うこと。

(2)手書の原稿は受け付けない。和文の書体は原則として明朝体、英文の書体も読みやすい書体(Timesなど)を用い、ゴシック体は避ける。数字及びアルファベットは原則として半角とする。

(3)内容は、1)演題名、2)演者名(必要な場合には共同演者名)、3)所属名、4)本文とする。

(4)本文は、1)緒言、2)方法、3)結果、4)考察とする。また、必要に応じて5)結論を付しても構わない(それぞれの見出しは適宜変えてもよい)。ただし、一般講演以外の発表(特別講演など)の場合にはこの限りではない。

(5)原稿は2頁以内とする。

(6)原稿は、大会終了日から起算して2ケ月以内に編集部まで提出すること。その際、編集部は電子投稿(電子メール)による提出を勧奨するが、郵送による提出も可能である。

(7)2ケ月以内に原稿が提出されなかった場合、大会抄録集に当該演題の抄録は収録されない。


連絡先

〒036-8562青森県弘前市在府町5

弘前大学大学院医学研究科附属健康未来イノベーションセンター内

体力・栄養・免疫学雑誌編集部

E-mail:daisy2@hirosaki-u.ac.jp



第30回 体力・栄養・免疫学会大会事務局(実行委員)

大会長 中路 重之 弘前大学

副大会長 井原 一成 〃

村下 公一 〃

三上 達也 〃

玉田 嘉紀 〃

沢田 かほり 〃

第30回 体力・栄養・免疫学会大会事務局

〒036-8562 青森県弘前市在府町5番地

弘前大学大学院医学研究科附属健康未来イノベーションセンター

TEL: 0172-39-5037(直通)

E-mail: daisy2@hirosaki-u.ac.jp(大会事務局アドレス)


プログラム

第1日目【8月27日(土)】
受 付 8:30~
開会式 9:00~9:10
・大会長あいさつ
・開催上の諸注意


一般講演 ~午前の部~ 9:10~11:30
セッションA 9:10~10:22
【座長】 戸塚学(弘前大学)

A-1 女子バレーボール選手における練習時のエネルギー消耗が免疫機能に及ぼす影響について

○小椋圭祐1、矢野智彦2、片桐夏海2、安藤健太郎3、神田翔太1、鈴川一宏4、谷本歩実5、福井真司6、沢田かほり7、梅田孝1

名城大学

1 名城大学、2環太平洋大学、3愛知学院大学、4日本体育大学、5コマツ、

6尚絅学院大学、7弘前大学


A-2 女子器械体操選手における練習前のE2値の違いが免疫機能に及ぼす影響について

○澤菜々実1、瀬尾京子2、笠井里津子2、山本博2、小川武志2、田辺勝2、

佐藤弘道1,3、廣瀬かほる4、野村忠宏1,5、梅田孝1

1名城大学、2日本体育大学、3弘前大学、4防衛医大、5ミキハウス


A-3 3か月間の健康実践教室参加とトレーニングの実施が中高齢女性の身体機能、主観的健康感に及ぼす影響について

○吉川瑞己¹、小泉和也¹、米田勝朗¹、金子美由紀¹、益子俊志²、北田典子²、

上原優香²、樗木武治³、田中充洋⁴、梅田孝¹

1名城大学、2日本大学、3松山大学、4明治大学


A-4 厚生運動における体力向上の取り組み

○加藤秀治1、加藤幸真1、北田典子1、益子俊志1、岡野雄司2、板倉茂樹3

1日本大学、2日本大学短期大学部、3佐野日本大学短期大学


A-5 団地居住高齢者に対するオンライン運動教室提供の試み:集団型と自宅型の比較

○渡邊裕也1、野田隆行1、西田純世1、兵頭和樹1、山口大輔1、上野愛子1、

甲斐裕子1、荒尾孝1

1 公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所


A-6 地域スポーツにおけるアンチ・ドーピング教育の重要性

○加藤幸真1、上原優香1、加藤秀治1、錦織千鶴1、松尾絵梨子1、齊藤将士2、加藤研三3

1日本大学、2日本大学大学院、3一関工業高等専門学校


― 休憩 10:22~10:30 ―


セッションB 10:30~11:30

【座長】梅田孝(名城大学)

B-1 嚥下調整食における再調理に必要な加水量に関する検討

○吉塚美青1,2、松本衣代1、佐藤勝昌3、佐藤誓子1

1神戸女子大学 健康福祉学部、2長崎大学病院 栄養管理室、

3神戸女子大学 家政学部


B-2 若年女性の心理的ストレスが軽度運動前後の味覚感受性へ及ぼす影響

○内田由佳1、木戸直美1、佐藤誓子2、佐藤勝昌3

1小田原短期大学食物栄養学科、2神戸女子大学健康福祉学部、

3神戸女子大学家政学部


B-3 栄養士養成課程の女子大学生における家庭料理の継承と伝承に対する実態調査(1)

○髙橋裕子1、今井久美子1、坂口早苗2、坂口武洋2

1川村学園女子大学、2TSS研究所


B-4 栄養士養成課程の女子大学生における家庭料理の継承と伝承に対する実態調査(2)

○今井久美子1、髙橋裕子1、坂口早苗2、坂口武洋2

1川村学園女子大学、2TSS研究所


B-5 若い世代を対象とした食育の取組みについて

○栗山孝雄1

1東北生活文化大学


― お昼休み 11:30~13:00 ―
《編集委員会(産学共同研修室)12:00~13:00》


《一般講演 ~午後の部~ 13:00~15:26》
セッションC 13:00~13:48
【座長】永嶋久美子(川村学園女子大学)

C-1 転移性前立腺がんの予後改善のための取り組み~岐阜大学での挑戦

○古家琢也、中根慶太、飯沼光司、髙井学、加藤大貴、川瀬真、竹内慎一

岐阜大学


C-2 難消化性デキストリンを添加した米飯が食後血糖値に及ぼす影響

○市川真綾1、山戸未沙2、海老根直之1

1同志社大学大学院スポーツ健康科学研究科 スポーツ健康科学専攻

2同志社大学スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科


C-3 COVID-19対応病棟におけるモラルディストレスに関するインタビュー調査

○松浦麻子1,2、笹原信一朗3、綿谷恵子1、氏原将奈1,4、川島義高5、高橋晶3、太刀川弘和3、吴移1、石塚真美1,4、室井慧6、池田朝彦3、高橋司3、堀大介3、道喜将太郎3、松崎一葉3,7

1筑波大学大学院 人間総合科学学術院、2東邦大学健康科学部、

3筑波大学 医学医療系、4淑徳大学看護栄養学部、5明治大学文学部、

6筑波大学大学院 人間総合科学研究科、

7筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構


C-4 介護福祉施設Sにおける職員の労働衛生状況に関する調査研究

○信太直己1、平田莉星子1

1駿河台大学 現代文化学部


― 休憩 13:48~14:00 ―


セッションD 14:00~14:36
【座長】笹原信一朗(筑波大学)

D-1 日本人におけるテロメア長と認知機能の関連におけるカロテノイド、アルファ‐トコフェロール、アスコルビン酸の効果

○奧山慎也1,沢田かほり1,Kyi Mar Wai1,2,菅沼大行3,清水直3,4,

内川由香5,林さくら5,白木亜紀子5,伊東健6,中路重之1,7,井原一成1

1 弘前大学 大学院医学研究科 社会医学講座

2 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 人間環境学専攻

3 カゴメ株式会社 イノベーション事業部 ネイチャー&ウエルネス研究部

4 弘前大学大学院医学研究科野菜生命科学専攻

5 株式会社ミルテル 事業開発本部

6 弘前大学大学院医学研究科 附属高度先進医学研究センター 分子生体防御学講座

7 弘前大学 COI研究推進機構


D-2 若年層の介護への意識と嚥下調整食の認知度

○永嶋久美子1、長島光2、坂口早苗3、坂口武洋3

1川村学園女子大学生活創造学部、2ベストフードサービス、3TSS研究所


D-3 高齢女性における運動器不安定症の有無と身体機能、認知機能、食物摂取状況等の特性

○木村靖夫1、久富守1、大木和子1、池上寿伸1、町田正道2, 1、島田恵美子3、本宮暢子4

1 Inst. of Fitness & Health Sciences、2 佐賀大学、3 千葉県立保健医療大学、

4 大阪市立大学


― 休憩 14:36~14:50 ―


セッションE 14:50~15:26
【座長】下山克(青森県総合健診センター)

E-1 一般高齢地域住民における口腔機能低下と手指巧緻動作の関係

○山崎峻也¹、田村好拡¹、福田はるか¹、莊豪智¹、吹田祐実¹、中路重之²、

村下公一²、小林恒¹

1弘前大学大学院医学研究科歯科口腔外科学講座

2弘前大学 COI研究推進機構


E-2 一般地域住民における口腔と睡眠の関連

○莊豪智¹、田村好拡¹、福田はるか¹、山崎峻也¹、吹田祐実¹、中路重之²、

村下公一²、小林恒¹

1弘前大学大学院医学研究科歯科口腔外科学講座

2弘前大学 COI研究推進機構


E-3 一般高齢地域住民における口腔機能と脳容積の関係

○吹田祐実¹、田村好拡¹、福田はるか¹、莊豪智¹、山崎峻也¹、中路重之²、

村下公一²、小林恒¹

1弘前大学大学院医学研究科歯科口腔外科学講座

2弘前大学 COI研究推進機構


― 休憩 15:26~15:40 ―


《会長講演 15:40~16:40》
【座長】 井原一成(弘前大学教授)

青森県における「短命県返上をテーマにした社会イノベーション創出の試み:diversityと壁」
中路重之(弘前大学特任教授)


1日目閉会


第2日目【8月28日(日)】


《理事会(大会議室) 8:50~9:50》


《一般講演 10:00~11:33》
セッションF 10:00~10:36
【座長】 珍田大輔(弘前大学)

F-1 日常の食事から摂取された水溶性食物繊維が腸内細菌叢に及ぼす影響

○佐藤諭1、珍田大輔2、下山克3、沢田かほり4、三上達也4、中路重之4、

櫻庭裕丈1

1弘前大学大学院医学研究科 消化器血液内科学講座

2弘前大学医学部附属病院 光学医療診療部

3青森県総合健診センター

4弘前大学大学院医学研究科 健康未来イノベーションセンター


F-2 日本人の一般住民における腸内細菌叢と体組成の関連:腸内細菌叢と骨格筋量に着目して

○杉村嘉邦1,2、神田晃3、沢田かほり1、Kyi Mar Wai2、田名部麻野2、

大里直樹4、翠川辰行2,5、久田貴義6、中路重之1,2、井原一成2

1 弘前大学大学院医学研究科附属健康未来イノベーションセンター

2 弘前大学大学院医学研究科社会医学講座

3 青森県立保健大学健康科学部栄養学科

4 花王株式会社 ヘルス&ウェルネスプロダクト研究所

5 ライオン株式会社 研究開発本部

6 株式会社 テクノスルガ・ラボ


F-3 慢性骨髄性白血病におけるチロシンキナーゼ阻害薬中止の現状

○佐分利能生1、大塚英一1

1大分県立病院 血液内科


― 休憩 10:36~10:45 ―


セッションG 10:45~11:33
【座長】海老根直之(同志社大学)

G-1 労働者における業務負荷とラッセルの円環モデルを用いた感情変化の関連

○道喜将太郎1、廣川暢一2、堀田克弥3、新谷純3、酒井雅之3、前川真一3、

岸田和也3、甲田直子3、朽名貴明4、高橋司1、堀大介1、池田朝彦1、

笹原信一朗1、室井慧5、石塚真美6、松浦麻子6、呉移7、松崎一葉1,8

1筑波大学 医学医療系、2筑波大学 システム情報系、3双日株式会社、

4株式会社DGコミュニケーションズ、

5筑波大学 人間総合科学研究科 生命システム医学専攻、6筑波大学 人間総合科学学術院 人間総合科学研究群、

7筑波大学 人間総合科学学術院 公衆衛生学学位プログラム、

8筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構


G-2 つくば健康生成職域コホート調査(T-SOCS)―第1次ウェーブ速報―

○笹原信一朗1,6、堀大介1,6、道喜将太郎1,6、高橋司1, 6、池田朝彦1,6、室井慧2、石塚真美3、松浦麻子3、呉移4、松崎一葉1,5,6

1筑波大学 医学医療系、2筑波研究学園都市交流協議会 労働衛生委員会、

3筑波大学 人間総合科学研究科 生命システム医学専攻、

4筑波大学 人間総合科学学術院 医学学位プログラム、

5筑波大学 人間総合科学学術院 公衆衛生学学位プログラム、

6筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構


G-3 都市部高齢者におけるアパシーと認知機能・生活機能との関係性

○井原一成1、端詰勝敬2、橋本和明2、江尻愛美3、藤原佳典3、平野浩彦3、

河合恒3、大渕修一3

1弘前大学大学院医学研究科社会医学講座、2東邦大学心療内科、

3東京都健康長寿医療センター研究所


G-4 弘前市岩木地区住民における内臓脂肪の蓄積とインフルエンザ罹患の関連

〇木下佳大1,2,5、大里直樹1,2、山口亨2、森建太1,2、桂木能久1,2、安川拓次3、

村下公一4、中路重之5、井原一成5

1 弘前大学大学院医学研究科アクティブライフプロモーション学研究講座

2 花王株式会社ヘルス&ウェルネス研究所

3 弘前大学大学院医学研究科健康未来イノベーションセンター

4 弘前大学健康未来イノベーション推進機構

5 弘前大学大学院医学研究科社会医学講座


― 休憩 11:33~11:50 ―
《総会・表彰式・閉会式 11:50~12:20》


閉幕


会長講演
中路重之 弘前大学大学院医学研究科 特任教授

令和年8月27日(土)15時40分~16時40分

座長 井原一成(弘前大学大学院 医学研究科 社会医学講座 教授)

青森県における「短命県返上をテーマにした社会イノベーション創出の試み:diversityと壁」

弘前大学医学研究科

特任教授 中路重之

我々の活動の概略は、弘前大学COI(Center Of Innovation)研究推進機構が中心となって、岩木健康増進プロジェクトのビッグデータを中心としたデータプラットフォームと、ソーシャルキャピタルのプラットフォームの二つのプラットフォームを構築することで、産官学民の自然発生的な連携を図り(オープンイノベーション)、健康づくりに向けた社会イノベーション創出を目指している、ものである。この経緯と現状について報告する。


一般演題
第1日目 8月27日(土)

A-1女子バレーボール選手における練習時のエネルギー消耗が免疫機能に及ぼす影響について

○小椋圭祐1、矢野智彦2、片桐夏海2、安藤健太郎3、神田翔太1、

鈴川一宏4、谷本歩実5、福井真司6、沢田かほり7、梅田孝1

1 名城大学、2環太平洋大学、3愛知学院大学、

4日本体育大学、5コマツ、6尚絅学院大学、7弘前大学

本研究では女子バレーボール選手における一過性の練習によるエネルギー消耗の違いが身体的疲労に及ぼす影響を好中球機能から検討した。対象者は大学女子バレーボール部に所属する選手26名であった。対象者を練習前後の遊離脂肪酸変化率で高変化率群13名と低変化率群13名に区分した。本結果より、低変化率群に比して高変化率群(エネルギー消耗の大きい群)で練習後に貪食量が減少し免疫抑制が強く起こった可能性が示唆された。


A-2女子器械体操選手における練習前のE2値の違いが免疫機能に及ぼす影響について

○澤菜々実1、瀬尾京子2、笠井里津子2、山本博2、小川武志2、田辺勝2、佐藤弘道1,3、

廣瀬かほる4、野村忠宏1,5、梅田孝1

1名城大学、2日本体育大学、3弘前大学、4防衛医大、5ミキハウス

女子器械体操選手をE2高値群とE2低値群に区分し、練習前のE2値の違いが免疫機能に及ぼす影響について好中球機能をもとに検討した。E2高値群では筋組織の変性・損傷が少ないため白血球・好中球の動員も少なかったが、好中球は運動負荷に対して正常に機能したと考えられる。一方、E2低値群では筋組織がより高度に変性・損傷したため白血球・好中球の動員も多かったが、好中球は運動負荷に対して正常に機能しなかったと考えられる。


A-3 3か月間の健康実践教室参加とトレーニングの実施が中高齢女性の身体機能、主観的健康感に及ぼす影響について

○吉川瑞己¹、小泉和也¹、米田勝朗¹、金子美由紀¹、益子俊志²、北田典子²、

上原優香²、樗木武治³、田中充洋⁴、梅田孝¹

1名城大学、2日本大学、3松山大学、4明治大学

【目的】本研究は健康実践教室の参加と運動介入が中高齢女性の呼吸機能と主観的健康感に及ぼす影響を検討した。

【方法】対象者は中高齢女性69名であり、3ヵ月間、週1回、約1時間の運動を実施した。健康実践教室前後で身体組成値、身体機能、SF-36v2を測定した。

【結論】健康実践教室で行ったトレーニングが対象者の体幹筋力、肺機能を改善させた可能性が示唆された。肺機能の改善に伴い主観的健康感が向上した可能性が示唆された。


A-4 厚生運動における体力向上の取り組み

○加藤秀治1、加藤幸真1、北田典子1、益子俊志1、岡野雄司2、板倉茂樹3

1日本大学、2日本大学短期大学部、3佐野日本大学短期大学

(目的)1938年より壮丁の体位向上を目的として展開された厚生運動の具体的な活動内容を明らかにすることを目的とした。

(方法)日本厚生協会発行の機関誌「厚生の日本」や日本厚生大会の大会報告書等の史料を分析し、当時の厚生運動の具体的な活動内容を明らかにした。

(結果)厚生運動が消滅する1944年まで武道と體操は継続して実施された。1940年以降は行軍や健歩會などの長い距離を歩く種目が多く実施された。


A-5団地居住高齢者に対するオンライン運動教室提供の試み:集団型と自宅型の比較

○渡邊裕也1、野田隆行1、西田純世1、兵頭和樹1、山口大輔1、

上野愛子1、甲斐裕子1、荒尾孝1

1 公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所

我々は、都内団地において高齢者が団地内集会所だけでなく自宅からも運動プログラムに参加できるシステムを構築した。音楽に合わせて行う軽運動(50分間)を1-2回/週、約3ヵ月行った。インストラクターが集会所にて対面あるいは遠隔で運動を指導し、その様子をライブ配信した。自宅参加者はスマートテレビ製品を活用し、テレビを見ながら運動した。本研究では、集団型と自宅型の参加者特性および取り組みの実績を比較した。


A-6地域スポーツにおけるアンチ・ドーピング教育の重要性

○加藤幸真1、上原優香1、加藤秀治1、錦織千鶴1、松尾絵梨子1、

齊藤将士2、加藤研三3

1 日本大学

2 日本大学大学院

3 一関工業高等専門学校

【背景】2022年に運動部活動の地域移行に関する検討会議から「運動部活動の地域移行に関する検討会議提言」がスポーツ庁へ提出された。

【目的】アンチ・ドーピングに関する知識についての現状を把握するとともに、地域スポーツにおけるアンチ・ドーピング教育の重要性を考察した。

【方法】Google Formsを用いて、アンチ・ドーピングの質問紙調査を実施した。

【結果】どの項目においても知識は十分とは言えない結果となった。


B-1嚥下調整食における再調理に必要な加水量に関する検討

○吉塚美青1.2、松本衣代1、佐藤勝昌3、佐藤誓子1

1神戸女子大学 健康福祉学部、2長崎大学病院 栄養管理室、

3神戸女子大学 家政学部

【目的】嚥下調整食において、基本食の調理法や使用食品によって必要な加水量に違いがあるかについて検討する。【方法】単一の食品を使用して調理した基本食を嚥下調整食に再調理した。基本食の調理法は蒸す、焼く、煮る、揚げるの4方法とし、使用食品は芋類、野菜類、肉類、魚類とした。再調理に必要な加水量を測定した。【結果】嚥下調整食の再調理に必要な加水量は、食形態や調理法、使用食品によって違いがあった。


B-2若年女性の心理的ストレスが軽度運動前後の味覚感受性へ及ぼす影響

○内田由佳1、木戸直美1、佐藤誓子2、佐藤勝昌3

1小田原短期大学食物栄養学科,2神戸女子大学健康福祉学部,3神戸女子大学家政学部

目的:心理的ストレスの高さが軽度運動前後の味覚感受性へ及ぼす影響を明らかにする。

方法:若年女性40名を対象者として運動前後に味覚閾値検査をした。心理的ストレスは心理的ストレス反応測定尺度SRS-18質問紙を用いて把握した。低ストレス群と高ストレス群に分けて解析した。

結果:低ストレス群の酸味、うま味、苦味の味覚閾値は運動前と比べて運動後に低く、差が有意だった。高ストレス群にはそのような変化がなかった。


B-3栄養士養成課程の女子大学生における家庭料理の継承と伝承に対する実態調査(1)

〇髙橋裕子1、今井久美子1、坂口早苗2、坂口武洋2

1川村学園女子大学、2TSS研究所

2019年、女子大学生53人(19~21歳)に対し、家庭料理の継承と伝承に関する質問紙調査を実施した。87%が家庭料理は親から子へ受け継ぐ必要性があると回答した。手作りは外食や中食と比べおいしさがわからないとするも、85%が家庭の味が好き、わが家の味を伝えたいであった。好きな家庭料理及び伝えたい家庭料理の第1位は「肉じゃが」であった。食の簡便化が進む現在だが、家庭で調理をする意義を再認識する必要性が示唆された。


B-4栄養士養成課程の女子大学生における

家庭料理の継承と伝承に対する実態調査(2)

〇今井久美子1、髙橋裕子1、坂口早苗2、坂口武洋2

1川村学園女子大学、2TSS研究所

家庭料理110品の認知度、摂取頻度、食事形態、調理能力について質問紙調査を実施した。家庭料理の認知度は94%と高く、摂取頻度の低い料理が大半を示し、日常食の多様性を示唆した。内食率は62%に留まるが、調理能力は何も見ず又は本などを見ればできるが77%であった。この集団が継承し伝承したい肉じゃがの摂取頻度は低いが、内食率は100%で調理能力も高かった。家庭料理の継承と伝承は、継続的な調理体験が要因の一つと考える。


B-5若い世代を対象とした食育の取組みについて

○栗山孝雄

東北生活文化大学家政学部

わが国では、健康的な食生活、食習慣を実践している人の割合が、若い世代ほど低い傾向にあることが報告されている。特に20~30歳代の世代に対する健康の保持・増進・改善について、食に関連した内容の取組みは重要である。

本報告では、演者がこれまでに取り組んできた若い世代への食育について、実施内容や今後の課題などについて報告する。


C-1転移性前立腺がんの予後改善のための取り組み~岐阜大学での挑戦

○古家琢也、中根慶太、飯沼光司、髙井学、加藤大貴、川瀬真、竹内慎一

岐阜大学医学部泌尿器科

前立腺がんは比較的予後良好な疾患であるため、厚労省の指針においても前立腺がん検診は推奨されないとされている。しかし年によっても異なるが、前立腺がんの罹患率は1~4位、死亡率はおおよそ6位程度となっている。転移の有無が、死因の大きな要因の一つとなっているため、転移を有する前立腺がんに対する治療戦略は、その予後を改善させるために重要な位置を占める。

近年、転移を有する前立腺がんに対する原発巣への治療介入が、その予後を改善させる可能性があるといった後ろ向きの研究が比較的多く報告されるようになり、現在いくつかの前向き研究が進行中である。岐阜大学においても、ロボット手術と薬物治療を組み合わせることにより、有転移前立腺がんの予後の改善やdrug holidayが得られないかといった取り組みを、積極的に行っている。本研究会では、転移を有する前立腺がんについて解説するとともに、少数例ではあるが当科の治療成績を報告する。


C-2難消化性デキストリンを添加した米飯が食後血糖値に及ぼす影響

○市川真綾1、山戸未沙2、海老根直之1

1同志社大学大学院スポーツ健康科学研究科 スポーツ健康科学専攻

2同志社大学スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科

糖代謝に異常のない若年者に食事の際に難消化性デキストリン(Indigestible Dextrin: ID)入りの飲料を摂取させたところ,食後血糖値が高値化する現象が観察された.そこで本研究では水分の影響を取り除き,IDを添加した米飯にて食後血糖値への影響を検討した.

大学生男女を対象に実験を行ったところ,食後30分の血糖値がID添加試行で対照試行に対し高値となった.また,食後30分の血糖値には,体重ならびに除脂肪量との間に負の相関関係が確認された.


C-3 COVID-19対応病棟におけるモラルディストレスに関するインタビュー調査

○松浦麻子1,2、笹原信一朗3、綿谷恵子1、氏原将奈1,4、川島義高5、高橋晶3、 太刀川弘和3、吴移1、石塚真美1,4、室井慧6、池田朝彦3、高橋司3、堀大介3、 道喜将太郎3、松崎一葉3,7

1筑波大学大学院 人間総合科学学術院、2東邦大学健康科学部、

3筑波大学 医学医療系、4淑徳大学看護栄養学部、5明治大学文学部、 6筑波大学大学院 人間総合科学研究科、7筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構

個人と組織の方針が一致しない場合、個人はジレンマを抱えやすくなりバーンアウトなどメンタルヘルスの悪化の報告がある。コロナ禍において個人のモラルと組織の方針のズレが医療従事者のメンタルヘルスの悪化につながることも報告されている。今回、感染症対応病棟で働く医療従事者を対象にモラルディストレスの要因やその具体的内容を明らかにすることを目的とし、インタビュー調査を行い、その内容を質的に分析した。


C-4介護福祉施設Sにおける職員の労働衛生状況に関する調査研究

○信太直己1、平田莉星子1

1駿河台大学 現代文化学部

今回、我々は介護福祉施設Sにおいて健康及び労働状況に関する質問紙調査を行う機会を得たので、その報告を行う。健康状態として肩こり、腰痛、血圧及び既往歴を尋ね、労働状況としては職業性ストレス簡易調査票(旧版、先行研究との比較を行おうと考えた為)を用いて労働による疲労・ストレス及び勤務状況について尋ねた。また、基礎データとして年齢、性別、身長・体重(BMIも算出した)、勤続年数、介護担当者数を尋ねた。


D-1日本人におけるテロメア長と認知機能の関連におけるカロテノイド,アルファ‐トコフェロール,アスコルビン酸の効果

○奧山慎也1,沢田かほり1,Kyi Mar Wai1,2,菅沼大行3,清水直3,4,内川由香5,林 さくら5,白木亜紀子5,伊東健6,中路重之1,7,井原一成1

1 弘前大学 大学院医学研究科 社会医学講座

2 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 人間環境学専攻

3 カゴメ株式会社 イノベーション事業部 ネイチャー&ウエルネス研究部

4 弘前大学大学院医学研究科野菜生命科学専攻

5 株式会社ミルテル 事業開発本部

6 弘前大学大学院医学研究科 附属高度先進医学研究センター 分子生体防御学講座

7 弘前大学 COI研究推進機構

本研究は、60歳以上の一般日本人を対象に,抗酸化物質の効果を考慮してテロメア長(TL)が認知障害を予測するバイオマーカーになり得るかを検討した.その結果,TLが長いほど認知機能が優れていることが示唆され,層別解析では低カロテノイド群と低α-トコフェロール群でTLとMMSEスコアに正の相関があることが確認された.本研究の結果は,TLと認知機能の関連性が抗酸化物質の血中濃度に影響されることを示唆した.


D-2若年層の介護への意識と嚥下調整食の認知度

○永嶋久美子1、長島光2、坂口早苗3、坂口武洋3

1 川村学園女子大学生活創造学部

2 ベストフードサービス

3 TSS研究所

高齢者の咀嚼・嚥下機能の理解、嚥下調整食の認知は「肩車社会」を支える若年層にとって重要と考える。そこで本研究では、若年層の介護への意識と嚥下調整食の認知度について明らかにすることを目的とし、アンケート調査を実施した。

咀嚼・嚥下障害、嚥下調整食を認知しているものは、それぞれ86.1%、64.5%であった。一方、市販介護食品の基準「スマイルケア食品」を認知しているものは7.1%と低い認知度であった。


D-3高齢女性における運動器不安定症の有無と身体機能、認知機能、食物摂取状況等の特性

○木村靖夫 1、久富守 1、大木和子 1、池上寿伸 1、

町田正道 1,2、島田恵美子 3、本宮暢子 4

1 Inst of Fitness & Health Sciences、2 佐賀大学、

3 千葉県立保健医療大学、4 大阪市立大学

「抄録」:目的:地域在住自立高齢女性(86名)を対象に、運動器不安定症の評価基準該当者(W/)と非該当者(W/O)における身体・運動機能、認知機能及び食物摂取状況等の特性を明らかにする。結果:W/ はW/Oに比して、歩行速度(1.65 vs. 1.81 m/sec.)、握力(22.2 vs. 24.9 kg)、座業時間(10.3 vs. 8.7 hrs./day)、認知機能(TMT-A:103.4 vs.

93.6 sec.)、脂質摂取量(39.0 vs. 51.8 g/day)等に有意な差が認められた。加齢による身

体機能の低下が運動器不安定症該当者の特徴として推察された。


E-1一般高齢地域住民における口腔機能低下と手指巧緻動作の関係

○山崎峻也¹、田村好拡¹、福田はるか¹、莊 豪智¹、吹田祐実¹、中路重之²、

村下公一²、小林恒¹

1弘前大学大学院医学研究科歯科口腔外科学講座

2弘前大学 COI研究推進機構

【目的】口腔機能と手指巧緻動作について検討し、口腔機能低下症と認知症の関連を考察する。

【対象及び方法】岩木健診増進プロジェクトに参加した60歳以上の一般住民422人を対象として口腔機能と手指巧緻動作の関係について統計学的に検討を行った。

【結果】男女とも口腔機能低下群は手指巧緻性の低下が見られた。

【考察】口腔機能低下と手指巧緻動作に相関があり、口腔機能の維持は認知症予防に繋がるものと推察された。


E-2一般地域住民における口腔と睡眠の関連

○莊豪智¹、田村好拡¹、福田はるか¹、山崎峻也¹、吹田祐実¹、

中路重之²、村下公一²、小林恒¹

1弘前大学大学院医学研究科歯科口腔外科学講座

2弘前大学 COI研究推進機構

【目的】本研究では睡眠障害と口腔との関連性について一般地域住民を対象とした検討した。

【対象および方法】対象は2017年度岩木健康増進プロジェクト・プロジェクト検診に参加した一般住民1073名を対象とした。睡眠に関する評価はピッツバーグ睡眠質問票により評価し、睡眠と口腔に関する因子について検討した

【結果】顎関節症状のみが睡眠と有意な相関を認めた

【考察】顎関節症状の緩和が良好な睡眠を導く可能性が示唆された。


E-3一般高齢地域住民における口腔機能と脳容積の関係

○吹田祐実¹、田村好拡¹、福田はるか¹、莊 豪智¹、山崎峻也¹、中路重之²、

村下公一²,小林恒¹

1 弘前大学大学院医学研究科歯科口腔外科学講座

2 弘前大学 COI研究推進機構

【目的】口腔機能と認知機能と関連のある脳容積の関係を検討することで、口腔機能低下症と認知症の関連について検討する。

【対象及び方法】2017年度いきいき健診に参加した一般住民1090人を対象として口腔機能と脳容積の関係について統計学的に検討を行った。

【結果】男女とも口腔機能低下群は脳容積、特に白質容積の低下が見られた。

【考察】口腔機能の維持は認知症予防に繋がるものと推察された。


一般演題
第2日目 8月28日(日)

F-1日常の食事から摂取された水溶性食物繊維が腸内細菌叢に及ぼす影響

〇佐藤諭1、珍田大輔2、下山克3、沢田かほり4、三上達也4、中路重之4、櫻庭裕丈1

1 弘前大学大学院医学研究科 消化器血液内科学講座

2 弘前大学医学部附属病院 光学医療診療部

3 青森県総合健診センター

4 弘前大学大学院医学研究科 健康未来イノベーションセンター

水溶性食物繊維が腸内細菌叢へ及ぼす影響について検討した。2017年度岩木プロジェクト参加者643名を対象として、水溶性食物繊維摂取量の中央値(2..62g/日)で低摂取群と高摂取群に分け、多様性と占有率を比較した。α多様性、β多様性いずれも両群間で有意差を認めた。高摂取群では身体に有益であることが知られている酪酸産生菌群の占有率が高かった一方で、低摂取群では歯周病、動脈硬化で増加するとされる菌群の占有率が高値であった。


F-2日本人の一般住民における腸内細菌叢と体組成の関連:腸内細菌叢と骨格筋量に着目して

○杉村嘉邦1,2、神田晃3、沢田かほり1、Kyi Mar Wai2、田名部麻野2、

大里直樹4、翠川辰行2,5、久田貴義6、中路重之1,2、井原一成2

1 弘前大学大学院医学研究科附属健康未来イノベーションセンター

2 弘前大学大学院医学研究科社会医学講座

3 青森県立保健大学健康科学部栄養学科

4 花王株式会社 ヘルス&ウェルネスプロダクト研究所

5 ライオン株式会社 研究開発本部

6 株式会社 テクノスルガ・ラボ

【目的】腸内細菌属と骨格筋量との関連を岩木健康増進プロジェクトのデータを用いて明らかにする。【方法】対象者は848名とした。骨格筋量は、BIA法により推定した四肢骨格筋量/体重(ASM/BW)で評価し、多変量重回帰分析により腸内細菌との関連を検討した。【結果】男性では、BlautiaおよびBifidobacteriumとASM/BWとの間に正の関連が認められた。女性は、EisenbergiellaとASM/BWとの間に正の関連が認められた。【結論】Blautia、Bifidobacterium、Eisenbergiellaは、骨格筋量の増加に寄与する可能性がある。


F-3慢性骨髄性白血病におけるチロシンキナーゼ阻害薬中止の現状

○佐分利能生、大塚英一

大分県立病院 血液内科

慢性骨髄性白血病の治療成績はチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の登場により飛躍的に向上したが、副作用や経済的な問題点もあり、TKIの中止が行われるようになり、その治療は大きく変化してきている。しかし、TKI中止は臨床試験や重篤な合併症に限って行うことになっている。我々もいくつかの中止試験に参加しており、TKI中止の現状について自験例を含めて報告する。


G-1労働者における業務負荷とラッセルの円環モデルを用いた感情変化の関連

○道喜将太郎1、廣川暢一2、堀田克弥3、新谷純3、酒井雅之3、前川真一3、

岸田和也3、甲田直子3、朽名貴明4、高橋司1、堀大介1、池田朝彦1、

笹原信一朗1、室井慧5、石塚真美6、松浦麻子6、呉移7、松崎一葉1,8

1筑波大学 医学医療系、2筑波大学 システム情報系、3双日株式会社、

4株式会社DGコミュニケーションズ、

5筑波大学 人間総合科学研究科 生命システム医学専攻、

6筑波大学 人間総合科学学術院 人間総合科学研究群、

7筑波大学 人間総合科学学術院 公衆衛生学学位プログラム、

8筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構

【背景】労働者が業務に対して前向きな感情を持つことは、ストレス軽減につながる。【目的】業務負荷と感情変化の関連を明らかにする。【方法】業務負荷の測定はNASA-TLX、感情変化は出退勤時にラッセルの円環モデルを用いた。【結果】業務負荷が高いほど、気分が快となる変化、不快となる変化、変化無しの3グループに偏在化した。【考察】業務負荷が高くとも前向きになれる要因の解明は、職域のメンタルヘルス改善の一助となる。(197字)


G-2つくば健康生成職域コホート調査(T-SOCS)

―第1次ウェーブ速報―

○笹原信一朗1,2、堀大介1,2、道喜将太郎1,2、高橋司1, 2、池田朝彦1,2、室井慧3、

石塚真美4、松浦麻子4、呉移5、松崎一葉1,2,6

1 筑波大学 医学医療系,

2 筑波研究学園都市交流協議会 労働衛生委員会,

3 筑波大学 人間総合科学研究科 生命システム医学専攻,

4 筑波大学 人間総合科学学術院 医学学位プログラム,

5 筑波大学 人間総合科学学術院 公衆衛生学学位プログラム,

6 筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構

【背景】健康生成論に基づく健康要因のコホート調査は国内ではまだ数が少ない。

【目的】健康要因を明らかにできるコホート調査を行う。

【方法】筑波研究学園都市交流協議会 労働衛生委員会にて、つくば健康生成職域コホート調査(T-SOCS)を令和3年度に実施した。

【結果】健康生成論の基盤となる首尾一貫感覚(SOC)のベースラインデータを取得できた。【考察】今後3年毎の変化と健康指標との関連をコホートにて検討する。(194字)


G-3都市部高齢者におけるアパシーと認知機能・生活機能との関係性

○井原一成1、端詰勝敬2、橋本和明2、江尻愛美3、

藤原佳典3、平野浩彦3、河合恒3、大渕修一3

1弘前大学大学院医学研究科社会医学講座、2東邦大学心療内科、

3東京都健康長寿医療センター研究所

アパシー(無気力)は、認知症患者において高い頻度で認められる症状である。我々は、都市部の地域高齢者653人において、アパシーを日本語版Dimensional Apathy Scale (J-DAS)により評価し、Mini Mental State Examinationで評価した認知機能と老研式活動能力指標で評価した生活機能との関係を検討した。認知症の者を除外すると、認知機能とアパシーの間には有意な相関関係を認めなったが、生活機能とアパシーの間には有意な相関を認めた(ρ=-0・336、p<0.001)。認知機能の保たれた高齢者においては、アパシーが強いほど生活機能が低かった。


G-4 弘前市岩木地区住民における内臓脂肪の蓄積とインフルエンザ罹患の関連

○木下佳大1,2,5、大里直樹1,2、山口亨2、森建太1,2、桂木能久1,2、安川拓次3、

村下公一4、中路重之5、井原一成5

1 弘前大学大学院医学研究科アクティブライフプロモーション学研究講座

2 花王株式会社ヘルス&ウェルネス研究所

3 弘前大学大学院医学研究科健康未来イノベーションセンター

4 弘前大学健康未来イノベーション推進機構

5 弘前大学大学院医学研究科社会医学講座

【緒言】内臓脂肪とインフルエンザ感染の関係を明らかにすることを目的として、横断研究を実施した。

【方法】岩木プロジェクト健診参加者を解析対象とした。過去1年間のインフルエンザ感染について、質問紙により調査した。内臓脂肪面積(VFA)は、腹部生体インピーダンス法により測定した。

【結果】VFA が大きいほどインフルエンザ感染オッズ比が有意に大きかった。

【考察】内臓脂肪はインフルエンザ感染に関係することが示唆された。